〜ブルートタン〜
先日の現場での帰り道に、
市原市(千葉)で里山風景に出くわし思わずショット。
その里地に、鮮やかな色のブルートタン小屋。
こんなシーン、いつも見るたびに考えさせられる事があってたので・・・書いてみた。
元々、平家寄棟が多く点在してた我が国の住まいの原風景。
その色あいと言えば・・・・・
黒いいぶし瓦・白いしっくい壁・板壁は経年変化で灰色に、
また銅板は緑青にと、色調は渋く落ち着いたグレーやダルトーンに統一されていた。
そう、決して鮮やかなカラーはそこには無かったんだろう。
昭和になって少し経ってからなのだろうか?
その風景にブルートタンや釉薬の青瓦が突如現れたのは。
きっと民集が色のついたものに、心理的にも飢えてたのかも知れない。
それがなぜブルーだったのかは、トタンメーカーの戦略か?知る由もないが。
おいら30代の頃は、この鮮やかなブルートタンはダサいとさえ感じてた。
が、風景のワンポイントとしてなかなかいいもんだな〜って思えるようになったのが、
10年ぐらい経ってからのことだ。
このブルー、日本らしくて実に味わいがあると思う。
月日が経たないと見えて来ないものがある。
同じ風景を見てるはずなのに、何にも感じる事が出来ないって?
それはまさに、
心のまぶたを閉じっぱなしな自分だったんだ!って事だね。
Tammy